松本(塩井の湯)珍しい洋館風の銭湯

西堀地区に銭湯があります。一見、何の変哲もないビル型銭湯のように見えますが、レンガの塀でがっちりと守られていて、レトロな雰囲気が漂っています。

銭湯の名は、塩井の湯です。

外観は、洋館のようなデザインです。右から「塩井乃湯」と書かれています。

脱衣場のロッカー。これには圧倒されました。また、天井は白い色の洋風の柄です。和洋折衷のとにかく凄い銭湯でした。

松本(大手児童遊園)事実上のトルコ風呂禁止区域に

西堀地区に小さな公園があります。入口は、1mぐらいの幅で、気がつかずに通りすぎてしまいそうです。

大手児童遊園と書かれています。

寺の隣の細長い敷地に作られた小さな公園です。

西堀地区は、昭和41年(1966年)に長野県議会において、トルコ風呂設置許可地域に指定されていましたが、その後、松本市は、西堀地区に大手児童遊園を設置。西堀地区は、事実上トルコ風呂禁止区域となりました。*1

【参考資料】
*1 松本女性史の会:“買春”許すまじ 松本市トルコ風呂建設反対の記録(銀河書房,1984)P.19

松本(西堀地区)トルコ風呂計画跡地

西堀地区に、トルコ風呂を開業しようとした業者とそれを阻止した住民の戦いの痕跡が残されています。
1980年、西堀地区にトルコ風呂建設の話が持ち上がりました。業者側は、住民の反対を押し切って、「サウナ北欧」をトルコ風呂に改装し、翌年(1981年)1月下旬の開業を目指しました。*1

業者側は、許可が下りなくても看板を掲げることは法律的に規制されないことから、改装工事が終わった建物の屋上へ強引に「トルコ姫」の看板を掲げ、信州大学経済学部の大谷毅助教授の協力を得、「歓楽街も活力に」と題するビラを町内に配布し、アピールを行いました。*1
これに対し住民側は、「広報まつもと」に「トルコは行進曲だけでいい」と題する記事を掲載するなどして反対運動を続けました。*1

裏側の駐車場から見たところ。

最終的に、住民・行政側が業者の意向を制し、トルコ風呂は開業しませんでした。これにより、長野県民は、トルコ風呂(ソープランド)ゼロ県という栄誉を勝ち取ることができました。
現在も「トルコ姫」は開業していません。

【参考資料】
*1 松本女性史の会:“買春”許すまじ 松本市トルコ風呂建設反対の記録(銀河書房,1984)P.96-P.137

松本(西堀地区飲食街)昭和の初期からの飲食街

西堀地区は、その名の通り、松本城の西側の堀の外側に置かれた町です。現在の西堀地区は、スナックなどが建ち並ぶ繁華街となっています。

路地にあるスナック街。

古い3階建ての建物。1階に通路があります。

裏側から、1階の通路を見たところ。

近代公娼制度に基づき、明治10年に横田遊廓が建設されましたが、その陰で、裏町(松本城の東隣)などに芸者置屋街がありました。
西堀地区には、昭和の初期の頃から私娼窟があり、戦後は「特殊飲食店」として政府が認める「赤線地域」となり、10軒ほどの店がありました。
昭和31年の売春防止法が制定以降、西堀地区は夜の食堂街として栄え、暴力バーや暴力団の事務所が入り込みました。それに対して、住民たちの間で暴力追放運動が起こりました。*1
【参考文献】
*1 松本女性史の会:”買春”許すまじ(銀河書房,1984)P.17-P.18

松本(横田遊廓跡地)現在の新浅間温泉にありました。

長野県は、明治10年の臨時県民会において公娼制度の実施に踏み切り、横田(松本城の東側)に遊郭が建設されました。*1
地元の古老にたずねたところ、横田遊廓は現在の「新浅間温泉」にあったそうです。
松本繁昌記*2 の「松本市街全図」に、横田遊廓の場所が記されていますが、現在の地図と重ね合わせてみると、その場所は、新浅間温泉にほぼ一致します。

新浅間温泉(写真左下のエリア)には、舶來亭、ホテル末広、万年旅館など数軒の旅館があります。道路は格子状になっていて、遊廓の特徴を残しています。

周囲とは明らかに異なる道幅の広い通りがあります。ここが遊廓のメインの通りだったのかもしれません。

「舶來荘」という屋号の旅館。松本繁昌記*2 によると、横田遊廓には同じ屋号の妓楼「舶來亭」がありました。

明治時代、自由民権派の中に、遊廓建設に反対する意見もありました。中でも上条鎧司は、女性解放に関心を持ち、家庭教育の重要性を考えました。上条鎧司は、塩尻の遊女を逃亡させ、妻として生涯を共にしたことでも知られています。*1
この明治時代の女性解放運動が、昭和のトルコ風呂騒動を勝ち抜いた住民運動につながったと言われています。*3
【参考文献】
*1 松本市:松本市史 第2巻 歴史編4(松本市,1997)P.89-P.91
*2 山内実太郎:松本繁昌記(山麓舎,1982)P.29,P.194
*3 松本女性史の会:”買春”許すまじ(銀河書房,1984)

松本(松本駅周辺)国宝松本城のある城下町です。

今回は、松本(長野県松本市)の町並みと風俗を散歩します。
松本駅は、東京方面や長野県南部へ向かう中央線、日本海の糸魚川方面へ向かう大糸線、県庁所在地の長野へ向かう篠ノ井線と、各方面への交通の要所でもあります。

町の中心部を女鳥羽川が流れます。背後には、美ヶ原の山並み(右側の台形状のピークは王ヶ鼻(2,008m))が見えます。

松本駅と松本城の間の市街地は、女鳥羽川の南側か北側かで区別すると解りやすいです。
女鳥羽川の南側の中央1丁目のあたりには、風俗店を含む飲み屋街があります。
女鳥羽川の北側の今町通りと西堀通りの間は、西堀地区と呼ばれ、古くからの飲み屋街です。

西堀通りから見る北アルプスの常念岳(2,857m)。