今里(牛乳箱)あなたにふさわしい牛乳

今里新地で見かけた明治牛乳の牛乳箱。明治の牛乳箱は、先日島原で見かけた藍色のタイプと、ここで見かけた明るい青色の2つのタイプがあるようです。
箱の側面に販売店名が書かれています。

「白バラ牛乳」の牛乳箱。珍しい名前です。箱の中央にバラの絵が配置されています。

今里新地内にある牛乳店。明治牛乳の牛乳箱の側面に書かれていた販売店と同じ名前です。牛乳箱は、この販売店が販売し、取り付けたものでした。

販売店に、「白バラ牛乳」の看板が掲げられています。「白バラ牛乳」はこちらの販売店で販売されているようです。
「白バラ牛乳」は、鳥取県大山乳業農業組合が生産する牛乳で、鳥取県民には、広く浸透しています。白ばらの花言葉は、「わたしはあなたにふさわしい」で、白い牛乳のイメージにぴったりであることから、この名前になったそうです。*1

*1 鳥取県大山乳業農業組合:農林経済(2000.3.30)P.8

今里(日切地蔵尊)人生の春

今里には、地蔵堂がいくつかあります。もともと関西には多く見られるものですが、今里の地蔵堂は、緑に囲まれて町並みに溶け込んでいます。今里新地の東側にあるこちらの地蔵堂は、「日切地蔵尊」と書かれています。

今里新地の西側にある地蔵堂は、町内のコミュニケーションの場になっているらしく、掲示板があります。

正面から見たところ。お堂の中には、賽銭箱があります。

お堂の中の右側の壁に、「人生の春」についての言葉が掲げられています。宮澤賢治の「雨ニモマケズ 風ニモマケズ...」にも負けない言葉です。

今里(稲荷神社)「小便スルナ」の看板

新今里公園の片隅に、今里稲荷があります。今里稲荷は、新地開設直後の昭和5年、今里土地株式会社が、土地繁栄を祈願するために、伏見より勧請して稲荷さんを祀ったのが起こりです。以後、新地の守護神として崇められています。*1

鳥居には、「今里新地内」と書かれています。

玉垣に、「今里土地株式会社」の名があります。
指定地発表の当時、この辺りは湿地帯で、一帯の土地は、大阪電気軌道株式会社(現在の近鉄)が所有していました。
大阪電気軌道株式会社は、所有地の土地を現物出資して、今里土地株式会社という子会社を設立して、新地建設に乗り出しました。*1

鳥居のすぐ近くの柵に、「小便スルナ」の看板があります。日本人であれば、神社で立小便をする人間はいないだろうとのことから、一般に鳥居のマークが立小便禁止の意味に使われることが多いようですが、どうやら今里稲荷で立小便をする人間がいるようです。

【参考文献】
*1 南博(編):近代庶民生活誌第13巻「今里新地十年史」P.195 P.197

今里(新今里公園)区画整理事業の一環として作られました。

今里新地に隣接し、新今里公園があります。新今里公園は、新地開発の一環として、景観の確保と万一の際の住民の避難所を目的に作られ、近代都市として理想的な新市街を現出しました。*1

公園内には、昭和14年、区画整理完了を顕彰した碑(高さ:5間)が建てられましたが、今は「大阪市片江中川土地区画整理組合竣工記念碑」という刻文と記念碑の写真を掲げた石碑があるのみです。*1

区画整理完了を顕彰した碑は、公園の広場中央のこのあたりにありました。

新地は、区画整理事業として建設されたため、東西南北碁盤の目のように整然と区画され、その中央部分に新今里公園が配置されています。*1

【参考文献】
*1 南博(編):近代庶民生活誌第13巻「今里新地十年史」P.196 P.199

今里(スナック店)韓国パワーを感じます。

今里新地の南北に走るメインの通りには、飲食店が並んでいます。

東西の路地に入ると、古い旅館の佇まいが見られますが、その中にスナックなどの飲食店が混在しています。新地でありながら、ごく普通の町並みに見え、落ち着いて歩けるのは、このためだと思います。
今里新地内には、韓国焼肉店、韓国食料品店など、ハングル文字で書かれた看板を多く見かけ、韓国パワーを感じます。

近代的なビルに入居しているスナックもあります。

「新地ダンスホール」の看板。建物も看板も新しいので、最近の店だと思いますが、「ダンスホール」という呼び名が、昭和の時代を連想させます。

今里(共同組合)新地のお店を管理する組合です。

新地の中心部に「今里花街協同組合」の看板を掲げた事務所があります。この組合の前身(と思われる)「今里新地芸妓組合」は、昭和5年3月26日に設立されました。

「今里花街協同組合」が、お店を管理しているためか、お店の提灯などは、すべて統一されています。

「今里花街協同組合」と書かれた提灯があります。

関西弁で書かれています。

今里(今里新地)落ち着いた旅館の佇まい

今回は、今里(大阪府)の町並みと風俗を散歩します。
近鉄今里駅を下車し、商店街を5分程歩き、右へ曲がったところに今里新地があります。入り口には、「今里新地」とかかれたゲートがあります。夜になると赤いネオンで光ります。

現在でも、数十件の店が現役の風俗店として営業しています。人通りは少なく、落ち着いた料亭の佇まいが続きます。

料亭は、普通の家を改造したのではなく、最初からお茶屋向きに建築されたものばかりです。*1

大阪の他の新地(飛田松島信太山など)と比べると、町そのものが緑化されているので、明るく、ごく普通の町並みといった感じがします。

【参考文献】
*1 南博(編):近代庶民生活誌第13巻「今里新地十年史」P.194