室津の市街に残る銭湯の「いなり湯」。

温泉マークが描かれています。

銭湯の脇は、雰囲気のある路地になっています。

煙突。

町並み・歓楽街、大衆文化・風俗
かみのせき (山口県-上関町)
室津の市街に残る銭湯の「いなり湯」。
温泉マークが描かれています。
銭湯の脇は、雰囲気のある路地になっています。
煙突。
かつて貸座敷が建ち並んでいた通りに、大きな木造の建物が残っています。
以前、遊女屋を営んでいた家で、1階は改造されて駐車場になっています。*1
小庭をコの字型で囲む形で建てられていて、各部屋は廊下で結ばれていました。*1
建物の裏側。
【参考文献】
*1 谷沢明:瀬戸内の町並み(未来社,1991)P.93
室津半島の西南端に位置する室津は、上関とともに、帆船が潮待ち、風待ちをする寄港地として賑わいをみせたところです。2つの港町をへだてる海峡には、多くの貨物船が行き来し、現在も主要な内海航路になっています。*1
上関の町並みを歩きます。
木製の消火器箱。
「火事・救急」の看板。
別のタイプの消火器箱。
上関の福浦に人家が建ち始めたのは江戸時代半ばすぎの安永6年(1777年)のことで、新地として34ヶ所の屋敷がひらかれました。昭和初年、福浦には7軒の遊女屋があって、こちらの家はそのうちの1軒でした。*1
ほぼ正方形の敷地に中庭を口の字型で囲む形で建てられて、2階が客室で、それぞれの部屋は廊下で結ばれていました。*1
その後、旅館「きはらし」に転業しました。*2
入口には、「きはらし」と書かれた看板が掲げられていました。*1
【参考文献】
*1 谷沢明:瀬戸内の町並み(未来社,1991)P.91(立面図に「きはらし」の記載)
*2 ゼンリン:熊毛郡No.2田布施町・平生町・上関町(ゼンリン,1990)P.136
今回は、上関(山口県熊毛郡上関町)の町並みと風俗を散歩します。
上関は、室津半島の先にある長島の北東端に発達した港町で、かつては、帆船が潮待ち、風待ちをする寄港地として賑わいをみせたところです。*1
昭和11年の市街図*2 によると、福浦港付近の海岸線に貸座敷の「山水亭」がありました。
1990年の住宅地図*3 によると、このあたりに同じ屋号の割烹旅館「山水」がありました。「山水亭」の名残かもしれません。
海岸線に沿った道路とは別に山側にもう1本道が続いています。
このあたりは、「新地」という地名で呼ばれていました。*3
【参考文献】
*1 谷沢明:瀬戸内の町並み(未来社,1991)P.37,P.91
*2 東京交通社:大日本職業別明細図(東京交通社, 1937)第450号 山口県
*3 ゼンリン:熊毛郡No.2田布施町・平生町・上関町(ゼンリン,1990)P.136