宮代町郷土資料館杉戸宿 : 杉戸宿と百間領の村々平成24年度特別展宮代町郷土資料館2012 リンク
杉戸宿の問屋場

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杉戸宿の問屋場は下町にありました。現在の三井住友信託銀行の場所です。問屋場では 4 組(上町・河原組・内蔵組、中町・舎人組・与左衛門組、下町・雅楽組、新町・上杉戸組)から選任された 4 人の問屋(人馬を差配する監督職)と年寄(問屋の補佐役)、帳付(出納や事柄を帳面に書き付ける役職)、馬差(馬の用立てや運輸の指図する役職)などが詰めていました。
 大名や旗本、日光門主、幕府役人などが日光道中を通行する際、先触れといった書類が杉戸宿の問屋場に届けられ、大名などの宿泊や休憩、荷物の輸送状況などの情報を得ました。これ
と共に、杉戸宿に来る予定の大名の家臣は問屋場を訪れ、本陣や旅籠の手配のため、本陣役や旅籠組合総代と打ち合わせを計りました。問屋は必要な旅籠の数については本陣や旅籠組合に連絡し、輸送するために必要な人馬の数については助郷会所に連絡しました。このように問屋場は全ての情報が集まる場所であることから、本来の業務である荷物輸送のみでなく、他の役職への連絡や調整業務もあり宿場で最も重要な役割を担っていました。

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