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荷風をめぐる人々 その2

長谷章久(1918~1985)

「永井荷風著 墨東綺譚」(昭和49年『国文学』掲載、『永井荷風『墨東綺譚』作品論集成2)』所収)によれば、荷風と同じ東京山の手で育ち、高校時代『墨東綺譚』に出会い、国文学を志す。戦時中は、国府台野戦重砲兵連隊に入隊し2年半を過ごした。昭和25年頃、荷風の寓居から指呼の間にある昭和学院短大に非常勤で勤めていたため、彼の人間嫌いを承知の上で、荷風の門を叩き、“吉原の話を伺いたくて” と告げると、家に招き入れてくれたと語られる。このとき聞けた内容は、『東京歴史物語』(角川書店 1985)にも紹介されている。

『断腸亭日乗』には、昭和27年3月18日に来訪した記述が見られる。