「日本版MapWarper」のジオリファレンス機能について

◆ジオリファレンスとは

古地図をWEB地図上に表示するためには、スキャナーやデジタルカメラなどを使って紙の地図をデジタル化し、それをWEB地図上に貼り付けるわけですが、このとき、
(1)古地図に緯度・経度の情報を付加する作業
(2)古地図を適切な形に整形して (ゆがめて) 現実の地図の上に置く作業
が必要です。この作業のことをジオリファレンスと言います。

◆日本版MapWarperについて

日本版MapWarper」は、このジオリファレンスを簡単に行うことができるツール(ジオリファレンサー)です。
オープンソース・ソフトウェアなので、誰でも無料で利用でき、公開した地図(されている地図)は、誰でも閲覧でき、ダウンロード利用できます。

◆「大正3年頃の鯖江図」のジオリファレンス事例

今回は、鯖江市が公開している古地図データ*1 を日本版MapWarperにアップロードして、ジオリファレンスを行います。

古地図

日本版MapWarperに会員登録し、ログインし、メニューの「地図をアップロードする」を使って古地図をアップロードします。

次に、「整形」の機能を使って、古地図を変形・伸縮させて現実の地図の座標に合うよう整形(ジオリファレンス)します。画面の左側が古地図、右側が現実の地図です。大正時代の地図は現在の地図にぴったりと重なりませんので、ここで補正を行います。両方の地図の一致する場所をダブルクリックして基準点を登録します。今回は、11か所の基準点を登録しました。①から⑪までの基準点が図示されています。

整形画面

最後に「切り抜き」の機能を使って古地図の余分な部分を取り除くと完成です。

「プレビュー」のタブに切り換えると、現実の地図の上に古地図が重ねられた状態が確認できます。*2

プレビュー画面

参考文献

*1
鯖江地区まちづくり推進協議会鯖江市 古地図データ鯖江市 リンク
大正3年頃の鯖江図「新撰鯖江誌」より 1914 リンク

参考記事

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