高知市地方都市の暮らしとしあわせ高知市史 民俗編高知市2014
Ⅱ 売春防止法時代
婦人相談所の開設 P.264-P.265 1958年3月3日、市内の赤線(玉水町)と青線(掛川町)の両地区で、集団転業の式典が催された。婦人相談所の調査によれば、当時、玉水町には51人の業者と125人の従業婦、掛川町には31人の業者と105人の従業婦がいた。解散式は「盛大に行われ、相談員・指導員も出席して挨拶した。」4月1日、売春防止法が全面施行され、当日、福祉法人の経営による「高知婦人ホーム」も開設された。 赤線と青線の復活? P.270-P.271 その年の秋、地区は次のような様相を呈していた。 「旧赤線で旅館に転業した26軒が結束しラジウム温泉街として再出発観光地として売出すべく新しく検番を設置し芸者を募集、養成する由であるが全体的には沈滞し、業者は経営難に陥っている模様である。旧青線地帯は大体旅館とスタンド、飲食店になり従来通りの賑わいを呈しており、以前はなかった街娼もみうけられ、五条違反も多くはここで検挙されている。旅館はほとんどがつれこみ宿のようである。」