読売新聞社さっぽろ大路小路札幌いまとむかし読売新聞社1972
ススキノ0番地街
P.82-P.83 「ススキノ0番地街」――ネオン街ど真ん中、南六西四に、東西百メートルにわたる地上五階地下一階の細ながーいビル。地階はバーや小料理屋がひしめく飲食店街、一階は市場、二階-五階は日住宅公団のアパートになっている。ゲタばき住宅は、どこの都市にもあるが、このビルの店子(たなこ)たちの組み合わせは、どうみても“異色”であろう。 地下街へ階段を降りると、三人並べば肩がふれ合うほどの通路が1本。まっすぐに走り、その両側は「バー」「BAR」のネオンがいっぱい。「ゼロ番地」の呼び名は単なる地下街PRのキャッチフレーズなのだが、そんなナゾがかえって酔客たちの足を誘っている。そして、この飲食街の家主が、札幌市の“第二市役所”といわれる「札幌振興公社」と聞いてびっくり。このビルが建てれたのはさる三十三年。いまでこそススキノには、ビルが林立しているが「0番地」はそのトップバッターだった。

この文献を参照している記事

札幌(すすきのゼロ番地地下飲食街)地下1階。昭和の歴史空間。
札幌(すすきの市場)異色のゲタばき住宅。2階-5階は住宅公団のアパート。