海野弘: 新編東京の盛り場 (アーツアンドクラフツ,2000)

P.250
万世橋をこしてすぐに左へ曲がり、山の手線のガードをくぐる。ここは柳原通りというらしい。町名も今は神田須田町二丁目だが、元柳原町といっていたらしい。柳原というのは、明治には古着市場であり、その後、既製服問屋街になった。柳原通りは昭和初期にはかなりにぎやかだったのではないだろうか。昭和通りに出る少し手前の右手に、昔からの商店が残っているところがある。しゃれたファザードの一軒は、海老原商店という服地店である。この一画は戦災の時に焼けないで残ったのだという。海老原商店は昭和初期(1927)につくられている。ネオ・クラシックやアール・デコがミックスされたような装飾が上部についている。