枝川公一: 銀座四丁目交差点 (二見書房,2000)

P.232-P.239 銀座三越の屋上には、見逃すことのできない歴史が「鎮座」している。銀座出世地蔵。これこそ銀座にしかない、ご当地地蔵菩薩である。お宮の中にいらっしゃるご本尊があまりに小さく、お姿が拝めないというので、隣に立ち上げたのが石像の大御尊像である。銀座の煉瓦街が建設された明治にのはじめに、お地蔵さんは、現在の三越の裏手にあたる空地にあって、次第に人々の信仰の対象になっていった。お地蔵さんは、戦後、キャバレー「美松」中庭に祠がつくられ安置された。ところが、昭和27年の秋に「美松」が火事に遭い、行き場をなくしたお地蔵さんは、昭和43年になってやっと安住の地を三越屋上に得ることができた。

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