常世田令子家と町並み職人ばなし三一書房1992.3
移住めいめい伝
落ち武者変じて廻船問屋

利根川べりの中央町の一角から、うまそうな匂いを漂わせてくるうなぎ蒲焼十五屋は、江戸期には仙台藩御用の廻船問屋(船の名を十五屋丸)として、大いに栄えたという。
文化十三年(1816)、十返舎一九が来銚した時には盛大にもてなした。その接待に一九先生が感激して狂歌を一首をお礼に残した。今その歌が、うな重の箸袋を飾る。

月の名の十五夜なれば自ずから丸印にはご不自由もなし

丸印とはもちろん銭お金のこと。

この文献を参照している記事

銚子(「十五夜」跡)十返舎一九の狂歌が箸袋を飾っていました。