荻窪の記憶 新版2021.2
太田黒公園周辺100年の歴史

P.15
楓荻凹処と西郊ロッヂング
大田黒公園周辺地区には、昭和初期に建てられた建築が現在も残っています。昭和5年、モダンな洋風下宿「西郊ロッヂング」が開業します。下宿といえば畳に襖が一般的だった時代に、全室洋間。ドアにはプライバシーを守る鍵、床はフローリング、造り付けのベッドとクローゼット、内線電話までついていました。入居したのは地方の名士の子弟や高級サラリーマンだったそうです。昭和12年に竣工した新館はドーム型の屋根のある塔が異彩を放っていますが、これは技術者だったご主人が設計にかかわった荒玉水道の排水塔を模したものです。

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荻窪(西郊ロッヂング)モダンなデザインの丸窓。