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熱海輪店(旧千葉銀行大網支店) リンク

木造2階建の銀行建築。近年の改装で、モルタル塗石目地仕上げがタイル貼りに変ったが、大正期銀行建築の骨格は旧状を留める。パラペット中央にスクロールを従え、中心に紋章飾りを据えた半円アーチのゲーブルを立上げてファサードに見せ所をつくっている。

中村家住宅煉瓦蔵

主屋西隣の敷地角地に南北棟で建つ。煉瓦造二階建、切妻造桟瓦葺で、東面を戸口とし、両妻面にアーチを付した庇窓を穿つ。壁は焼過煉瓦をイギリス積に積み、上部に雷紋風に飾るコーニスとペディメントを表す。鬼瓦の漆喰巻や高い棟積も、重厚な意匠になる。

八ツ沢発電所施設 水槽 リンク

八ツ沢発電所施設は、桂川にほぼ平行して東西に延びる水路式発電所施設である。
 東京電燈株式会社が第二水力電気事業の一環として建設したもので、明治43年に着工、大正3年の大野調整池の完成をもって全体が竣工した。
 建造物は,取水口施設、第一号から第一八号の隧道、第一号開渠、第一号から第四号の水路橋、大野調整池施設、水槽余水路などで、約14kmの範囲に現存する。
 取水口の沈砂池や隧道は、土砂流入防止等を意図して長大な規模で築かれる。第一号水路橋は大支間を実現した初期鉄筋コンクリート造橋梁であり、大野調整池堰堤は大正期を代表する大規模土堰堤の一つである。
 八ツ沢発電所施設は、大規模調整池を有するわが国最初期の本格的水力発電所施設であるばかりでなく、類型の異なる複数の構造物に高度な建設技術が発揮されており、土木技術史上,高い価値がある。
 わが国の重要文化財のなかで、最大規模となる。

勝景奇覧・甲州湯村 リンク
大正館倉庫 リンク

甲州街道旧上野原宿の東側に建つ映画館。昭和63年まで現役であったが、現在は倉庫となっている。木造2階建、下見板張りの建築であるが、ファサードはモルタル塗りとし、横連窓を配しており、インターナショナルスタイルの影響が見られる早い事例である。