大田区史編さん委員会大田区史 下巻東京都大田区1996
池上特飲街建設をめぐって
P.700-P.701 池上特飲街建設をめぐって 事件は、昭和25年(1950)に池上本門寺前(現池上四丁目)に11軒の歓楽街が出現したことにはじまる。都教育委員会は、「社会正義の上から都民の公正な世論にっより学校教育の純正を守ってほしい。」という声明を出し、歓楽街建設に抗議した。 ここに地元11校のPTAを中心に反対運動が高まり、9月には大田区PTA連合大会を開催、11月には池上特飲街反対全都PTA大会が開催されるまでに、全都的な問題として抗議の声が高まった。 ついに参議院厚生委員会は、11月に証人を喚問し、関係者から事情を聴取することとなった。かくて11月21日、都側と業者側が会見し、建物売却の線で一致をみ、約2ヶ月に及んだ反対運動が結実した。なお、これらの建物は東京都教職員互助会の所有となり、教員寮となった。
花街をめぐる世界
大森新地