新戸雅章 平賀源内 : 「非常の人」の生涯 平凡社 2020.7

P.140
主人公が巨人国、小人国、女護島、などを遍歴する 「風流志道軒伝(ふうりゅうしどうけんでん)」は、スウィフトの「ガリヴァー旅行記」を思わせる風刺とファンタジーの快作と評されている。陰茎をかたどった棒を片手に軍記から「源氏物語」「徒然草」にまで及ぶ天衣無縫(てんいむほう)な講釈は猥雑、滑稽の極みで大人気。その人気は一時は歌舞伎の二代目市川團十郎(市川海老蔵)と二分するほどだったという。

P.157
源内の戯作スタイルが後世の文芸に与えた影響は大きかった。 滑稽本の大家式亭三馬は現代の作風に私淑し、その継承者を自任した。その影響は三馬と双璧をなす「東海道中膝栗毛」の十返舎一九にも及んでいる。こうした事実をもって源内を戯作の開祖とする評価もある。

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吉原(平賀源内の墓)代表作「風流志道軒伝」は、戯作の快作。