戦後の玉の井は、いろは通りの北側にありましたが、永井荷風の「墨東綺譚」の舞台となった戦前の玉の井は、いろは通りの南側にありました。
戦前の玉の井は、改正道路(現在の水戸街道)を挟んだ両側にありました。*1
現在の水戸街道から東向島駅への道。戦前は、この細い道に「玉の井駅近道」の看板がありました。*1
「墨東綺譚」で主人公の老作家がお雪さんと出会った場所。*2
「墨東綺譚」に出てくる銭湯の中島湯。現在はマンションになっています。*1
【参考文献】
*1 文芸散策の会:永井荷風の愛した東京下町(日本交通公社出版事業局,1996)P.115-P.117
*2 川本三郎,湯川節子:図説永井荷風(河出書房新社,2005)「墨東綺譚」文学散歩の玉の井概要図