大雄山最乗寺境内の多宝塔への登り口の近くに、大きな石碑が2つ並んでいる場所があります。
石碑の裏側に、二十八丁目星宿燈があります。一丁目から数え歩いて最後の星宿燈です。
東京市浅草新吉原中米(なかごめ)楼と刻まれています。
二十八丁目星宿燈を建てた中米楼は、吉原の道了信仰の指導的立場にありました。*1
中米楼の関係者が出版した本として『吉原夜話』(青蛙房,1964)があります。初代市川猿之助(1855-1922、)の妻である吉原妓楼(中米楼)の女主人・喜熨斗古登子が、幕末から明治にかけての吉原の様子について口述したものです。*2*3
森の中に、苔に覆われた星宿燈が建つ姿は、幻想的です。