常盤町遊廓は、最初は、町の西側(現在の支倉町)にありましたが、明治27年に宮町の東側の小田原に移転しました。*1
明治45年の地図では、遊廓は青く塗られ、30近くの屋号が書き込まれており、一大観光地でした。*2
宮町には、当時の賑わいの面影を残す商家が今でも残っています。
宮町に残る古い商家の一つに、「大瀧履物店」があります。*2
「大瀧履物店」の奥さんの話によると、座売りの形態を残した店は、百年以上経つもので、昭和20年代まで桐下駄作りに追われていたそうです。昭和33年に廃止されるまで、遊廓の賑わいは、髪結屋、魚屋、味噌屋、乾物屋など多くの商店をうるおしました。*2
現在の「大瀧履物店」は、小学校指定靴やナースサンダルなどを販売しています。
【参考文献】
*1 千葉 由香:別冊東北学(2000.9)「小田原遊廓物語(1)常盤町に封印された女たちの記憶」 P.262-P.271
*2 西大立目祥子:仙台とっておき散歩道(無明舎出版,2003)P.173-P.174