*羽原清雅: 「門司港」発展と栄光の軌跡 (書肆侃侃房,2011)夢を追った人・街・港

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いまの三宜楼の建物からごく近くに錦町公民館があるが、ここはかつて二葉券番があったどころだ。この二葉券番は、1937(昭和12)年に、錦町、仲町、馬場などの券番が合併して開設されたという(角川日本地名大辞典・福岡県編)。ただ、90歳を超えるまで、門司芸者のナンバーワンだった西村二三子(芸妓名 小玉)の書き残したものには、「明治時代に町券番と門司券番があり、大正三年になり両券番が合併して双葉(二葉)券番となった」とある。角川本のいう「昭和12年」は、芸者たちの長屋があったところに、新しく券番の建物を立ち上げた年であり、合併はそれ以前だったことの方が正しい。西村によると、この券番に所属していた芸妓は、「大正時代に約100名、昭和時代の最盛期には200名以上おりました。」という賑わいだった。