*永原慶二: 苧麻・絹・木綿の社会史 (吉川弘文館,2004)

P.2-P.5
近代以前の日本の衣料原料で代表的なものは、苧麻(ちょま)・絹・木綿の三つであった。戦国時代以前にはまだ木綿は導入されていないので、古代・中世では苧麻と絹であった。苧(からむし)は、列島各地に自生するイラクサ科の多年草である。それを採取すること自体は容易であった。
P.76
苧座(おのざ)は、歴史的には天王寺苧座が古く本座ということになっているが、苧商人集団は、各地に成立している。
P.189
今日、新潟県が小千谷縮(おぢやちぢみ)に代表されるようなほとんど唯一の苧麻織物産地である。
P.330
16世紀には、木綿の国内での栽培がひろまりだし、17世紀前半には苧麻にとって代わって庶民の日常衣料原料としての地位を確立した。