千葉県松戸市の西部、江戸川左岸の低湿地を流れる坂川は、水運路や農業用水路として、流域の人びとの暮らしを支えてきた。その一方で、古記録では「逆川」と記されているように、洪水時には合流する江戸川から水が逆流し、周辺低地一体をしばしば湛水状態に陥れた。江戸川からの逆水を防ぐため、坂川の江戸川合流部付近に建設された煉瓦造りの樋門が、柳原水閘（やなぎはらすいこう）である。

柳原水閘は、1904（明治37）年、旧式樋門に替わり、美しい4連アーチを誇る現在の煉瓦づくり樋門として、建設された。

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