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西野寿章高崎の商業発達史高崎中心市街地の形成と変容をふまえて リンク
高崎の老舗を訪ねて

P.18
(2)すかや
高崎市を中心として店舗展開してきたそば店である「すかや」は、最盛期には28店舗を有した、いわばそば店のチェーン店のようであるが、実際は「すかや」本店で十年修業すれば、のれん分けされて独立し、独立後は材料仕入れ、味見、経理の経営全般は独立採算で行うことになっている。「すかや」の創業は1830(天保元)年と伝承されてきた。創業者とみられる須賀兵吉氏は1848(嘉永元)年になくなっている。「すかや」の当主は、今日に至るまで系図でつながり、須賀家が「すかや」を経営し、190年の歴史を刻んできた。本店からのれん分けで独立したのは各支店で、支店から、さらに、各分店のれんわけが行われている。すなわち、本店からのれん分けによって独立した店は支店と称し、支店からのれん分けして独立独立した店を分店と称している。地方都市において、のれん分け、しかも本店は全くマージンを取らずに店舗を増加させていった例は、高崎の「すかや」以外にあるだろうか。

この文献を参照している記事

倉賀野(すかや岩鼻分店)のれん分けで独立し店舗を増やしました。