野口穂高乳の学術連合 学術連合の研究データベース大正末期から昭和初期の東京市における「牛乳配給事業」の研究 -「身体虚弱児童」への対応を中心に乳の学術連合2015 リンク
概要 東京市による牛乳配給事業と児童保護事業に、以下の特徴があることが明らかになった。第一に、乳幼児から成人までの幅広い支援を目指す市の児童保護事業において、牛乳配給事業は、乳児と幼児の健康増進に直接的に貢献するものであった。また、主として母親らを対象に、成人向けの教育支援も実現していた。第二に、牛乳を無償で配給することで、市の事業を通じて健康や育児に関する知識を得た保護者らが、その知識を実際の生活で活かす機会を保障する役割も果たしていた。このように、牛乳の配給によって、栄養や育児に関する知識を、市民の生活の場において実践することを直接的に援助したことは、他の知識伝達型の事業とは一線を画すものであった。 P.18 東京市では震災以前から、健康相談所と牛乳配給所を併設していたイギリスの「英国小児健康相談部制度」を調査しており、この制度に倣い、児童相談所と牛乳配給所の 事業を連携させることを意図していた。

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北千住(牛乳配給所)木製の切り文字とエンゼルマーク。