富山市街を流れるいたち川は、宮本輝の芥川賞作「蛍川」で取り上げられた川です。この川に「花見橋」とい情緒のある名の橋があります。
花見橋の右岸北詰に、料亭の八清楼がありました。八清楼は明治の中頃から大正、昭和の初めにかけて、富山市で一番といわれた大きな料亭で、割烹、旅館、貸座敷、芸妓置屋という、いわゆる三枚鑑札を持っていて、抱え芸妓が5~6人いました。*1
八清楼の向かいには、分家の「八清スピード部」があって、自転車の販売を手掛けていました。*1
上流から見た花見橋。
【参考文献】
*1 原義三郎,中川達:鼬川の記憶(桂書房,2004)P.294-P.296