五反田の花街が開業したのは、大正10年で、当時は田んぼだった場所に麻布から4軒の芸者屋が移ってきたのが初まりです。その後、大正14年に、三業地の指定を受け、昭和5年には、芸者屋50余軒、料理屋28軒、待合60軒、芸者の総数200余名を数える繁栄を示しました。1
現在は大型のビルが林立し、花街の面影はありませんが、唯一、目黒川沿いにある料亭風の旅館の建物が、当時の雰囲気を伝えています。2
旅館の入口付近。
重厚な雰囲気の塀が延々と続きます。
定員2名の部屋。
【参考文献】
*1 東都芸妓名鑑(南桜社,1930)
*2 木村聡:赤線跡を歩く2(自由国民社,)P.117