王子駅前を流れる音無川。現在は、音無親水公園として整備されています。
この音無川に沿って表二階、裏三階の木造建築の老舗料亭の扇屋がありました。*1
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現在は玉子焼きを販売する売店になっています。
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数年前までは、割烹店の扇屋として存続していたようです。ビルの入口に看板だけが残っています。
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玉子焼きを1本購入しました。ハーフサイズ(630円)もありますが、思い切って一折(1260円)購入しました。味は上品な甘めの味。ビールにもよく合います。
折に「王子扇屋の沿革」(写真のオレンジ色の紙)が添えられています。
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「王子扇屋の沿革」によると、扇屋の創業は、慶安元年三大将軍家光の時代。「江戸名所図會」にも書かれているそうです。明治7、8年に、音無川を庭園の内におさめ眺望都下随一の現在の場所に店舗を移しました。
【参考】
*1 上村敏彦:東京 花街・粋な街(街と暮らし社,2008)P.201