歌志内上歌には、住友歌志内砿の厚生施設だった「上歌会館」があって、炭鉱従業員とその家族の憩いの場として、映画やショーが連日行われていました。*1
![](http://kokontouzai.jp/wp-content/uploads/2021/05/01-279.jpg)
「上歌会館」は、炭鉱の衰退とともに廃屋となっていましたが、1984年(昭和59年)から放映されたテレビドラマ「昨日、悲別で」で脚光を浴び、「悲別(かなしべつ)ロマン座」として建物を全面改修し、全国から観光客が殺到しました。*1
![](http://kokontouzai.jp/wp-content/uploads/2021/05/02-225.jpg)
座席数は370。大きく張り出した切り妻の三角屋根が特徴です。*1
1977年(昭和52年)公開の映画「幸福の黄色いハンカチ」でも「上歌会館」が少しだけ登場します。「悲別ロマン座」がブームになる7年前の貴重な映像です。
![](http://kokontouzai.jp/wp-content/uploads/2021/05/03-186.jpg)
加藤登紀子やさだまさしを呼び盛大なコンサートを開いたこともありましたが、ブームは去り、客足は年々減少。市の財政難もあり、町の再興をかけた「悲別ロマン座」も風前のともしびとなっています。*1
![](http://kokontouzai.jp/wp-content/uploads/2021/05/04-173.jpg)
【参考文献】
*1 :北海道新聞空知「炭鉱」取材班:そらち炭鉱遺産散歩(共同文化社,2003)P.225-P.227