元麻布の本光寺の南側に、古くからの長屋が連なる一画があります。
長屋と高層マンションとのアンバランスな対比が印象的です。
もう一つ北側の路地には、昭和の雰囲気がそのまま残されています。
生活感の漂う空間。
「押賣物貰ひ一切御断り」のホーロー看板。現在は、ほとんど見かけなくなりました。*1
押賣(押し売り)は、玄関に居座り、「買ってくれるまで帰らないからな」とバックの中からゴムひもや歯ブラシを取り出し、拒もうものなら、「おれは刑務所から出てきたばかりなんだよ」とすごみをきかせます。そのぐらいなら、買ってやろうかとも思いますが、それがべらぼうに高く、ゴムひもなどは、伸ばしながら測るので、1メール買っても80センチぐらいにしかなりません。押し売りが商売になっていた時代、考えようによっては、いい時代でした。*1
【参考文献】
*1 なぎら健壱:町の忘れもの(筑摩書房,2012)P.216-P.217
「麻布(元麻布の長屋)高層マンションとのアンバランスな対比。」への1件の返信
現在の元麻布の本光寺の右真下にある伝燈院 麻布浄苑というものが出来る前にも小さい長屋がありました
その長屋の奥には狐(稲荷)を祀ってありました
まあ30年以上の話しでその長屋は立ち退きしてしまったので今となっては調べようがないですが
もし目に止まるようでしたら参考に読んでください