那覇港に近い東町に料理店の「山海」があります。
沖縄ではもう数少ない貴重な山羊料理の専門店です。*1
ヤギは、非常に生殖欲の強い動物として知られています。このことが世の男性諸君からヤギ肉は精力剤として評価されている理由です。フィリピン、ベトナム、インドネシア、インド、韓国などの国々でも同様な評価を受けています。特にベトナムでは「ヤギ」と「スケベ」は同じ「Con de」(コンゼー)と表記・発音します。面白いことに沖縄では泡盛にハブをつけたハブ酒があるように、ベトナムではヤギの睾丸を焼酎に漬けた睾丸酒があります。*2
有名人も数多く訪れている名店で、高円宮様ご一家も訪れています。店内にご一家の写真が飾られています。
ここの名物はヤギ玉(山羊の睾丸の刺身)です。始め、1人前を注文しようとしましたが、お店のおばさんから、「1人前食べると精力つきすぎます。鼻血出ますからやめといた方がいいです。」とアドバイスされ、特別に、ヤギ刺し半人前とヤギ玉半人前の刺身盛り合わせを作ってくれました。
これと、ヤギの血を固めて短冊に切ったものとヤギのいろいろな部位の肉や内臓、野菜を具にした炒め物「チーイリチャー」と泡盛を注文しました。
血の固まりは、やわらかい厚切りハムのようで、大変美味しいです。にんにくがきいていて、精力がつきそうな感じです。ヤギ刺しは、皮付きのものとそうでないものの2種類があって、皮付きの方があっさりしている感じです。
さて、いよいよヤギ玉ですが、こちらはコリコリとした食感で、あわびをやわらかくしたような感じですが、さすがに、少しヤギ臭いです。まるで自分の睾丸が食べられているような気分になり、思わず股間をおさえました。(写真の丸い6個にスライスされたものがヤギ玉です。)
【参考文献】
*1 カベルナリア吉田:沖縄ディープインパクト食堂(アスペクト,2010)P.16-P.21
*2 平川宗隆:沖縄でなぜヤギが愛されるのか(ボーダーインク,2009)P.12-P.13