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上田(上田城の櫓)遊廓へ移築→上田城へ再移築

上田城本丸の南櫓と北櫓は、長野県内では数少ない江戸時代初期の城郭建築の貴重な遺構として、昭和34年に長野県宝に指定されましたが、明治維新後から今日に至るまでの変遷は、波乱に富んだものでした。

廃藩後、明治新政府は上田城を接収、土地や建物を民間に払い下げとした結果、建物のうち、2基の櫓(やぐら)は、上田遊廓の金州楼と万富楼の建物として移築されました。上田遊廓に売られた2棟の櫓は、昭和4・5年頃まで妓楼としての営業を続けた後、廃業しました。現在、本丸入口の左右に並んで立っている2基の櫓(南・北櫓)は昭和戦中から戦後にかけて、遊廓から上田城へ再移築したものです。*1

櫓の内部は見学できるようになっています。

南櫓の梁の下側には、遊廓の建物であったときの痕跡が残っています。

遊廓時代の鴨居あるいは敷居の溝の痕跡。
【参考文献】
*1 上田市立博物館:郷土の歴史 上田城(上田市立博物館,1988)P.77-P.82

参考文献

参考記事

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