水戸駅前から茨城大学行きのバスに乗ります。バスは、大工町から右に曲がり、国道118号線へ入ります。末広町三丁目で下車したところに、桂岸寺があります。「赤線跡を歩く」*1 に掲載されている写真に、「桂願寺門前の飲み屋横丁跡」とのコメントが付けられていますが、石柱は、「桂願寺」ではなく、「桂岸寺」となっています。
桂岸寺周辺(市の北西部)を、ロマンチックゾーンと呼ぶそうです。「赤線跡を歩く」*1 には、「水戸には、大工町と竹隈町に花街があり、のちに市の西方、練兵場近くの近くの料理屋にも芸者が入るようになり、谷中花街が生まれた。」と書かれています。
案内板に、次のような解説があります。
「市街地の北西部、水戸八幡宮から曝井(さらしい)の一帯に、太古の昔から近代までの歴史的遺産が、あたかも時の流れを忘れたかのようにその姿を止めている。訪れる人々の心に安らぎを与えてくれる恵まれた緑と湧き水。また、古くから寺町・花街として栄えた商業地が広がり、古い店舗や土蔵が見られ、昔の栄華を今なお偲ぶことができる。この辺りを水戸のロマンチックゾーンと呼ぶ。」
案内板にある「花街」は、谷中花街のことを言っているものと思われます。
桂岸寺の隣にある回天神社には、格さんの墓があります。
【参考文献】
*1 木村聡:赤線跡を歩く(ちくま書房,2002)P.160-163