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新世界(浪速クラブ)消えた遊芸民の残影

今回は、新世界(大阪府大阪市浪速区)の町並みと風俗を散歩します。
通天閣のすぐ横にある芝居小屋の「浪速クラブ」は、わずか百席ほどの小さな劇場で、その外形は中世の河原に建てられた芝居小屋に似ています。明治維新以降の都市計画の進展につれて、近世の遊芸民が集住していた地区が次々に解体され、遊芸民は姿を消しましたが、唯一、その面影を残しているのが、いわゆる「大衆演劇」の芝居集団といえます。現在でも30数組の一座が全国を旅して回っています。*1

昼と夜の2回公演で、演目は日替わりなので、一か月の興行でざっと60本の出し物を演じるわけで、台本はすべて座長の頭の中にあって脚本は文字化されておらず、新作もぶっつけ本番です。*1

料金も格安で1200円。最後の総踊りの一時間半だけなら600円です。*1

この日は、愛京花「長谷川武弥劇団」の公演。芝居小屋の演目といえば、各地を渡り歩く博徒・侠客を 主人公とした人情話などが一般的ですが、この日の演目は、お笑いモノでした。

【参考文献】
*1 沖浦和光:旅芸人のいた風景(文藝春秋,2007)P.8-P.11,P.232-P.236

参考文献

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